先日、八ヶ岳の敷地で小屋外壁用の「焼きスギた板」を焼きました。
材料の調達から焼き場づくり、焼きスギた板の製作までを木育・実践編として、
大学で木造の防耐火を学ぶ学生たちと一緒に行いました。

焼き杉板といえば、最近ではバーナー等で表面に黒く色づけすると思われがちですが、
本来は火で炙り木材の表面に炭化層をつくることで撥水性を高め、外壁の仕上材として
用いられたのが焼き杉板です。
そこで八ヶ岳の家では、木材表面にしっかり炭化層をつくった木材「焼きスギた板」
を小屋と本屋の外壁に使います。
焼きスギた板は、杉板で三角形の筒をつくり、下部に火源を入れることで
煙突効果により表面を焼いていく方法でつくりました。
桜設計集団には防火技術開発と設計をする防火チームがいますので、まさにこれも
八ヶ岳の家でお仕事を見て頂く一環です。
また今回、杉板は長野県伊那市の有賀製材所さんの杉材を使い、材料の運搬には、
建築工房藁の杉山さんにもお手伝い頂きました。
ありがとうございます。
東京では、そろそろ小屋の木材の墨付・刻みが完了するころです。
つづく
平成27年8月3日
加來千紘
加來千紘