こうすることにより、流通品を買うとびっくりする値段がする
(1)長い材料
(2)幅広の材料
(3)ほとんど流通していない樹種
を手頃な価格で建て主さんに提供できるからである。
あるときは設計者、またあるときは木材供給者といったところである。
さて、先週末、エムズ建築設計三澤康彦氏、三澤文子氏、こころ木造建築研究所の山崎健治氏、シティ環境設計の高橋昌己氏、編集者の植久哲男氏、当事務所のスペースをシェアしている滝口、山崎両氏ととともに、福島のきこりの店オグラの渡部氏を訪ねた。
ここオグラには毎年2-3回訪れ丸太を購入しては製材し天然乾燥(桟積み)している。桜、栗、アサダ、ミズメ、キリ、クスノキ、アカマツなどの材料を保有しているが、製材から乾燥までに3年以上(ものによっては5年以上)はかけたいため、早め早めに買い込んで製材し乾燥しているわけである。
先週は、300年生の岩手のモミ(直径80cm、長さ4m、2番玉)を購入し製材してきた。300年前というと、西暦1700年頃、江戸時代が始まってほぼ100年が経過したあたり。そのときから今までかかって育ってきたモミの木である。大切に長く使うべく、厚く製材してゆっくり乾燥させることにした。木材が育ってきた年月だけ、使い続けてあげることが大切だと思う。
5年後に素敵なテーブルつくろうか、あまったら自分の棺桶(モミは高級棺桶の材料です)つくろうか、と妄想が膨らむなー。
平成22年5月1日
安井昇
安井昇
【木材の最新記事】